割安な株を見つけるための重要な株価指標には何があるでしょうか?
今回は PERと PBRに焦点を当て、PBR1倍割れ問題についても触れていきます。
株式投資において基本となる指標をしっかり学びましょう。
株価の重要指標とは?⚖️
今回はPER と PBRについて学びます。
2人はこの2つについて聞いたことはありますか?
なにその呪文みたいなヤツ??
今回株について調べるときに見たけれど、よくわかりませんでした。
そうですね。
投資を始めると必ず目にする指標ですが、わからないままの人も多いと思います。
PERとPBRは企業の財務状況を評価するための指標で、株式投資において基本となる指標です。今回しっかり覚えましょうね。
はーい。
りょうかーい😄
✅PERってなに?
ますはPERです。
PER(株価収益率)は、企業の利益性を評価するための指標です。
株価が1株当たりの純利益(EPS)に対して、何倍になっているかを示します。
EPSって?🤔
EPSというのは、“1株当たり純利益”のこと。
会社の最終利益である純利益を、発行済み株式数で割ったものです。
たとえば、純利益が100万円、発行済み株式数が1万株の場合だと、
EPSは、
100万円÷1万株=100円
となります。
つまり1株当たりの純利益は100円ということです。
なるほど。
じゃあ、さっき言っていた
“PERとは、株価が1株当たりの純利益(EPS)に対して、何倍になっているかを表す”
って、結局どういうことなの?
PERの計算式
まずは計算式ですね。
つまり、PERは、“1株当たり利益の何倍まで株価が買われているか”を示しています。
PERは、倍率が高いほど株価は”割高”、低い方が”割安”と判断されます。
おお、割安、割高がわかるのはいいね!
PERが10倍であれば、
「もし毎年同じ純利益が得られるならば、10年で元が取れる」
という意味になります。
日本の上場企業の場合、PERはだいたい15倍程度が平均とされているので、一般には、PER15倍を基準に、それよりも高ければ割高、低ければ割安と判断されることが多いです。
なるほど。わかりやすいじゃん。
PERだけを見て投資判断をするのは危険
ただし、PERだけを見て投資判断をするのは危険です。
なぜなら、PERは企業の利益性を評価する指標であり、その企業の資産や負債、成長性などは考慮されていません。
したがって、他の財務指標と一緒に考慮することが重要です。
次に、PERが低ければ何でもいい、というわけではないことも重要です。
PERが低くても、業績が悪化していく見込みなら割安とはいえません。
逆に、PERが高いからといって、買ってはいけないとも一概にはいえません。
今後の業績の大きな伸びが期待できるなら、PERが少しくらい高い状態で買っても、さらに高くなる可能性があるからです。
たとえばベンチャー企業などはどの企業もPERは高くて普通です。
利益が今後、何倍にもなっていく見込みがあるなら、PERが20倍や30倍でも割安といえることもあります。
そうなんだ…。結局はいろいろ考えて判断しないとダメってことなのね。
そのとおりです。
とはいえ、PERが100倍など極端に高い企業は危険です。
今の株価がEPSの100倍にもなっているということは、100年分の利益を織り込んでいるということになります。
通常の状態とは言えないので手を出さない方が無難ですね。
安易に”一発逆転”みたいなことを考えないで、
しっかりと考えて投資しろってことですね。
✅PBRとは?
次はPBRです。
また呪文きた!
PBR(株価純資産倍率)は、企業の株価と純資産の比率を示す指標です。
企業が保有する資産価値から見て、現在の株価が適正水準なのかを判断する指標です。
PBRは以下のように計算します。
PBRが1倍であれば、株価と会社の資産価値は変わらないということになります。
数値が高ければ資産価値に比べ株価が高く評価されていることから「割高」、
低ければ「割安」とされます。
PBRの適正値
なるほど。😐
でも、どのくらいが適正なの?
相場が下落している時には、PBR1倍が株価の下限として意識され、1倍を下回ると割安と判断されることが多いです。
PBRが1倍未満というのは、企業解散時にもらえる資産より安い値段で株価が買える状態となります。
これは割安と言えますが、その企業の魅力が低いことの裏返しでもあります。
日本ではPBRが1倍以下の企業がいまだに多数あります。
これは他国から見ると少々異常なことで、PBRが低すぎるということは利益を企業内に蓄えすぎていて、成長のための投資や株主への配当での還元が軽視されているともみなされます。
そっか。
1倍以下ならいいってことでもないのか。
そのとおりです。
また、PBRは帳簿上の純資産が用いられます。
そのため、帳簿上の価値と実質的な資産に差異が生じている場合、時価を反映させた数値にはならないため注意が必要です。
たとえば、商品などの在庫、土地、建物など帳簿上での価値と、現実にそれを現金化したときの価値は必ずしも一致しません。
地銀株など構造的に成長が期待しにくい業種では恒常的に1倍を下回り続ける場合もあり、PBRが1倍以下であっても、その会社の株価が必ずしもすべて割安と断定はできません。
さっきのPERとか、他の指標と組み合わせて使う必要があるっていうことですね。
✅PBR 1倍割れ問題
最近はPBR1倍割れの企業を問題視して、東証はそれら企業へ改善策などの開示拡充を求める姿勢を示しています。
なにそれ。どういうこと?
PBRが1倍割れになる原因は、
- 稼ぐ力を示す指標の一つ”自己資本利益率(ROE)”が株主の要求水準に届いていない。
- 将来の成長に期待が持てない。
などが原因の一つです。
上場企業であるにもかかわらず、
資本コストや株価に対する意識が低いこと。
市場や投資家と向き合った経営をしていないこと。
などが問題視されています。
東証が是正するように求めているってことは、各企業はいま改善するために努力しているってこと?。
そうなのです。
なので、その問題を解決するように各企業が動くことが今後も予測されています。
2023年後半はPBR1倍割れ企業の株は値上がりが期待されて人気が出ました。
ここ何年間も割安状態が続いている日本株に注目が集まってきているのですね。
日本に住むぼくらにとって、日本企業にはがんばって欲しいね!
株価指標まとめ
🙂読んでいただいてありがとうございます🍀