株価チャートは、特定の期間における株価の動きを視覚的に示します。
移動平均線の分析を通じて、トレンドの変化を見極め、将来のトレンドを予測する方法を学びます。
株価チャートの見方について
今回は株価チャートの見方について解説します。
あの、何色かの線がうにょうにょしているグラフのこと?
よくわからないグラフって、見ていると吐きそうになるんだよなぁ。
株価チャートは、特定の期間にわたる株価の動きを視覚的に表現したものです。
これにより、投資家は過去のパフォーマンスを分析し、将来のトレンドを予測しています。
チャートには最も一般的なものに
- 線グラフ
- 棒グラフ
- ローソク足グラフ
があります。
今回は、その線グラフの中で移動平均線について学びます。
📈移動平均線
うにょうにょした線が何本か並んでいるもの。
あれを
“移動平均線”
といいます。
株価や為替などのテクニカル分析において、過去の一定期間の終値の平均値を線で表したものです。
テクニカル分析ってなんのことですか?😮
テクニカル分析とは、株価や為替などの相場の動きを予想する分析手法です。
株価の過去の値動きをチャートで表して、そこからトレンドやパターンなどを把握します。
テクニカル分析には、様々な種類や方法があります。
共通しているのは、
“過去にも似たような値動きのパターンがあれば、将来も同じようなパターンになる可能性が高い”
という考え方です。
なるほど。過去のパターンから未来を予測するってことですね。
そのとおり。
移動平均線は、株価のトレンドを分析するためによく使われる指標です。
移動平均線には、
- 単純移動平均線
- 指数移動平均線
など、いくつかの種類があります。
それぞれの特徴や使い方について、解説していきますね。
お願いしまーす。😀
まとめ
💹単純移動平均線
単純移動平均線とは、指定した期間の株価の終値の単純な平均値を求めたものです。
例えば、5日間の単純移動平均線は、過去5日間の終値の合計を5で割ったもの。
単純移動平均線は、株価の大まかな動きやトレンドを把握するのに便利で、
最も基本的な移動平均線といえます。
“指定期間の平均株価を、毎日線でつなでいるグラフ”
ってことですね。
でも、チャートにある移動平均線って3本線があるよね。
あれはどういうこと?
移動平均線は、基本として
- 短期
- 中期
- 長期
をセットで見ます。
それぞれの流れを視覚化したものを組み合わせてみることで、株価のトレンドをつかみます。
だから3本なのか。
そういうことですね。
単純移動平均線は、
- 5日間
- 25日間
- 75日間
で見ることがい多いです。
ただ、これにルールがあるわけではなく7日間、35日間、70日間など、自分に合った独自の見方をする人もいます。
よくニュースで「5日線」「7日線」とか暗号を言っていたは、これのことだったんだね。
🔎移動平均線の見方
まず、移動平均線と株価との基本的な関係について説明します。
移動平均線がその期間の平均を表すということは、下記のような関係になります。
つまりその期間、
- 買い圧力が強いのか
- 売り圧力が強いのか
のトレンドを見ることができます。
よく
「トレンドに乗れ」
とかいうけれど、トレンドってそんな大事なの?
そうだよな。
高いなら売って、安いなら買いそうなものだよね。
知らんけど。
その通りなのですが、株式相場ではそうならないのが人間の心理のようです。
買った株価が値上がりしていれば
「まだ上がるかもしれない。」
と思って持ち続けます。
買おうか迷っている人は、
「みんな儲かっているから買おうかな。」
となる確率が高いです。
株価が下落トレンドのときはその真逆が起こります。
そうか。たしかに そうかも・・・。
オレもみんなが買っていれば買っちゃいそう。
そして、値下がりしたら売っちゃいそう・・・。
重要なのは、この“トレンドは継続する傾向が強い“ということ。
このトレンドを見て株価を売買するトレーダーがたくさんいます。
短期トレードでは、トレンドを見て細かく売買をして利益を出そうとします。
ただ、普段あまり細かく株価をチェックせず、長期で資産形成を目指す人は、
上がっているときに焦って買うと、”高値づかみ”
下がっているときに焦って売ると、”狼狽売りで損が確定”
となりやすいので注意が必要ですね。
気を付けなきゃ!
💡移動平均線でトレンドを見る
当然ですが、移動平均線の期間が長くなるほど株価に対する反応が遅くなります。
それを利用して、株価のトレンドを見ます。
どういうこと?
まずわかりやすい状況として、下記のようになります。
うん。それは分かりやすいね。
そして、もう一つのポイントです。
移動平均線の順番も変わります。
と上昇相場とは逆になります。
一時的に短期線の向き(上下)が変わっても、この順番が変わらないうちはトレンドが変わったとはいえません。
え??どういうこと?
短期の移動平均線はもっとも直近の株価の影響を受けやすいのです。
なので、短期線の動きが真っ先にトレンドに反応します。
トレンドが移行するときのポイントを下に説明しますね。
✅トレンド移行の見分け方
トレンドが上昇相場から下落相場に移るときは、まずは短期線が下向きになる。
それが続くと短期線が中期線にクロスして移動平均線の順番が
上から
①中期 ②短期 ③長期
となる。
下落が続くと短期線は長期線も突き抜ける。
更に下落が続くと中期線も下を向き始めて、中期線が長期線を突き抜けていく。
そうなると順番は
上から
①長期、②中期、③短期
となる。
下落相場から上昇相場へ移っていくときは、この真逆の動きが起こる。
なるほど。
この短・中・長期の移動平均線の上下の向きと順番を組み合わせてトレンドを判断するってことか。
指標は組み合わせて考える
でも、きっと
「残念ながら、現実にはそんな教科書的な動きはしません」
とかいうんでしょう?
そのとおり。わかってきましたね。
テクニカル分析は、相場の動きを視覚的に把握できるというメリットがありますが、実際の相場は過去のパターンと必ずしも合致しないというデメリットもあります。
また株価は、実際は上下を繰り返しながら動きますし、下落してきたと思っていたら上昇して持ち直したり、その逆も起こります。
やっぱりね。そんな簡単じゃないってことか・・・。
ですが、目先の株価だけ見て
「昨日より安い、高い」
というよりも各段に先のことを予測しやすくなります。
また、当然移動平均線だけを見て予測するのではなく、他のチャート分析を組み合わせて予測の精度を上げていけば、精度は上がっていきます。
ここでも、データの組み合わせが大事ってことか。
長期取引では、それほど頻繁に売買取引はしません。
だからこそ、できるだけ安いときに買って高いときに手放すかを考えることが重要になってくるのです。
まずは、以前の講義で話したPER、PBRなどのファンダメンタル分析でどの銘柄が良いのかを選定して、つぎにそれをどのタイミングで売買するのかを考える。
つまり”売買タイミングを計る“のに、今回のこれら分析はとても大切なものとなります。
チャートを見ずに取引しても成功する確率は低いと思ったほうが良いでしょう。
🔖ゴールデンクロスとデッドクロス
移動平均線の動きを見るときに、なにかわかりやすいポイントとかはないの?
有名なものにゴールデンクロス、デッドクロスというものがありますよ。
プロレス技かよ!
短期線が、下から中期線、長期線を突き抜けることを“ゴールデンクロス”といいます。
トレンド好転の転換点としてわかりやすく、多くの投資家が買いのタイミングとしています。
そう聞くとステキな響きに思えますね。
短期線が上から下に中期線・長期線を突き抜けることを“デッドクロス”といいます。
下落トレンドへの転換点としてわかりやすく、多くの投資家が売りのタイミングとしています。
名前こわいわ!地獄に落ちそうだ。
📈指数移動平均線
ややこしくなるので後回しにしましたが、移動平均線の代表的なものにもう一つ
指数移動平均線があります。
これは、指定した期間の株価の終値の加重平均値を求めたものです。
指数移動平均線は、単純移動平均線と違って、直近の株価により高い重みを付けて計算します。そのため、指数移動平均線は、株価に対する反応が早くなります。
指数移動平均線は、株価の変化や勢いを見るのに適しています。
すこし特殊なんだね。
チャートを見ていくには経験と知識が必要です。
なので、若いうちに少額からでよいので投資に触れていくことが大切です。
「将来お金がたくさんになったら」
と考えていると、その大きなお金で失敗したときのダメージが大きくなります。
むしろ、大きなお金を使えるようになったときのために、いまから知識と経験を積むことが重要だと思います。
そっか。
ぼくらもいっぱい経験つんでいかなきゃだね。