子どもの頃から映画館が好きだ。
あの独特の雰囲気。
チケットチェックのゲートをくぐり、通路の先にある分厚いドアで仕切られたスクリーン会場に入る。
薄暗い会場に入ると、少し別世界に入ったような感覚がする。
映画の音以外は雑音がない非日常空間。
そして、暗闇に包まれた空間で大きなスクリーンに映し出される映像に引き込まれていく。
あの過程がたまらない。
”しぬまでにしたい100のこと”🐣毎月映画館で映画が観たい
仕事をやめて、作成した”😗しぬまでにしたい100″で
🎞️毎月映画館で映画が観たい!
の項目を作った。
かなりささやかな “やりたいこと” だが、今まで仕事に忙殺されて難しかった。
ささやか過ぎる内容だが、まあ良いか。
まずは半年、ぜひ実施したい。
映画館で観る映画は、大画面・大音量を活かしたメジャー作品が多い。
少しマイナーな作品やじっくり観る系は、自宅で観ている。
“毎月映画館に行きたい”と思ってからの第1回目は宮﨑駿監督の『君たちはどう生きるか』を観た。
🎬『君たちはどういきるか』
※こちらの内容は、2023年夏にnotoに掲載していた内容を加筆、移載しています。
公開後けっこうすぐに観に行ったこの映画。
当時はスタジオジブリが情報をメディアに出さない方針だったので、本当に全く情報なしで観に行った。
事前情報がない映画を映画館で観るのは新鮮だった。
既に公開からかなり経過して結構情報は出ているものの、いまだにメディアでは映画の情報をほぼ出していない映画。
できるだけネタバレ的なことは書かないように心がける。
(ゼロは難しいので、ほんの少しはネタバレあるかも。)
観たあとの感覚
まず初めに書いておくと、賛否両論のこの映画。
ぼくは面白かった。
主人公の少年が不思議な事象に引き込まれていくことになるのだが、
この “不思議な世界観” が難解すぎるという意見も多いようだ。
正直ぼくも、内容がすべて理解できたか?と問われれば「否」だ。
でも、それでも まったく問題なく面白い。
出てくる一つひとつの事象や、登場するキャラクターが意味するものなどの全てを頭で理解できなくても、なんとなくの “感覚” として自分の中に入ってくる(感じがする)。
それらは、”理解したピース”として頭に残らなくても、シーンを通じて 自分が “感じた” 感覚として心に残る。
良質の映画はこの感覚を得られることが多い。
ほんとうに意味不明な映画を観たときだとこうはならない。
そして、しばらくして ふと思い出したように、
「ああ、あれはこういうことだったのかも。」
と思ったり、
何かのきっかけでもう一度観る機会があるときに、
当時の”感覚”の中身を自分なりに理解したりする。
あとを引くのは良質映画
あとを引く感覚のある映画は、観終わったあともその映画についてなにげなく考える時間が多い。
そして、ネットなどで情報が出ていると見てしまう。
米津玄師の主題歌が街中で流れていると、映画で感じた感覚を思い出したりもする。
他の人の感想や考察を聞いて(見て)
「なるほど、そういう考えもあるのか。」
と、いまでも思ったりして楽しんでいる。
もちろん、友人と感想を話しあう時間も楽しい。
『君たちはどう生きるか』は、ぼくにとってそういうタイプの映画だった。
映画館で観られて良かったと思う映画のひとつになった。