【NISAも使える】投資先としてのインド
<インド経済の将来性>

青年がインドの建築物を見て感動しているイメージ

投資先としてのインド

インド投資は少し前から人気がでて、今でも注目が続いています。

資産のポートフォリオに組み入れようか、迷っている人も多いのではないでしょうか?
そんなインドの経済成長理由と最新動向をわかりやすくまとめました。

インドについての前回記事もご覧ください👇🏻

インド投資が魅力的な多くの理由

インドへの投資は、魅力的な多くの理由があります。

自分のポートフォリオに組み入れるべきか?
また、資産全体に対してどのくらいの比率で購入するべきか?

これらを判断する際に、”他国と比較してなぜ人気なのか“を知っていることは重要です。
参考にできる、いくつかのポイントをまとめました。

切り絵アートの象

急成長の経済

インドは世界で最も急成長している経済の一つです。

世界銀行は、2023-24年度(2023年4月~2024年3月)の実質GDP成長率を6.3%と予測しています。

2023-24年度の世界の対外直接投資(FDI)は約9715億ドル。
FDIのエクイティ(株主資本)流入は約6664億ドルに達しています。

FDI(海外直接投資)とは

「Foreign Direct Investment」の略。
「海外直接投資」のことを指す。

ジョードプルの美しい街のブルーハウス - ラジャスタン州、インド
ジョードプルの美しい街のブルーハウス – インド、ラジャスタン州

世界最大の若年人口

インドは世界最大の若年人口を抱えています。
2030年までに、若い人口が多い国の一つとなる見込みです。

それゆえ、経済的な人口ボーナスが期待されています。

科学者や技術者の数も世界で第3位です。

インドアイコン 人

インフラストラクチャの発展

インド政府は国内のインフラ整備に力を入れています。
その規模は、なんと111兆ルピー
1 インドルピー = 約1.8円 (2024年 3月現在)

約7000件のプロジェクトを計画しています。

  • エネルギー
  • 道路
  • 都市
  • 鉄道

などの分野に投資が集まっています。

グローバル競争力の向上

インドは2023年のグローバル競争力指数で40位。

インドは成長潜在性が高く、多様な投資機会を提供している国といえます。

インドアイコン 建物

経済発展都市

ムンバイやデリーの他にも、
バンガロールハイデラバード など急発展している都市があります。

Bangalore city India

バンガロール

(ベンガルール)

IT産業の中心

バンガロールは、インド南部カルナータカ州の州都。
2024年の人口は約1,400万人と推定されています。

ソフトウェア開発、アプリケーション開発、クラウドコンピューティングなどの分野で活気があり、IT産業を中心に急速な経済成長を遂げています。

バンガロールはインドのITハブとして知られており、多くの国際的なIT企業が拠点を置いています。

また、スタートアップが多く誕生している特徴があり、インドのシリコンバレーとして知られています。

経済成長:

テクノロジー企業だけでなく、会計、金融、コンサルティングなどの分野でも多くの企業が集まっています。
バンガロールは高い給与水準と英語を使いこなす人材が豊富です。

消費市場:

インドの首都デリーに次いで人口が多く、消費市場が活況を呈しています。

最も早く成長する都市

バンガロールは、IT開発拠点として発展した背景に「Y2K問題」があります。
西暦2000年1月1日に、コンピュータの動作に異常が発生する可能性が指摘され、世界中でシステムの見直しと対策が行われました。
この際、インドのソフトウェア企業がシステム開発の外注先として多くのプロジェクトを請け負いました。
その後、2000年代にかけて欧米企業の業務アウトソーシングやオフショア開発先として、バンガロールのIT産業は急速に発展しました。
現在、バンガロールは「ITシステムのオフショア先」ではなく、イノベーションの創造地として、最先端のテクノロジーの研究・開発の場となっています。

日系企業も、楽天、ソニー、ラクスル、メルカリなどの企業がバンガロールに開発拠点を設けています。

バンガロールは、ハイデラバードと共に、アジア太平洋地域で、東京や上海、香港を抜き、
“最も早く発展する都市”
といわれます。

オフショア

コスト削減のために、自社の業務を人件費の安価な海外企業や海外子会社に委託・移管することをオフショア、オフショアリングという。


Hyderabad city India

ハイデラバード

ハイデラバードは、インド中南部のテランガーナ州の州都であり、アンドラ・プラデシュ州の州都でもあります。
2024年の人口は、推定ですが約1,106万人とされています。

ITセクター

1990年代に進められた経済改革により、

  • 情報通信
  • エンジニアリング
  • バイオファーマ分野

を促進するためのインフラ整備が始まりました。
テクノロジーハブ「HITEC City」の登場により、多くのグローバルテクノロジー企業がハイデラバードに拠点を構えました。

成長

マイクロソフト、Google、Amazon、IBM、Oracle、Dellなどがハイデラバードに進出。
3万5,600人の雇用が生まれました。

マイクロソフトはハイデラバードに米国外では最大の研究開発を拠点を開設しています。

また、デロイト、HSBC、KPMGなど会計・金融・コンサルティング会社も多く集まっています。

これらの都市は、急成長する経済と多様なビジネス機会を提供しています。

インドアイコン まとめ

インド経済の現状と課題

インドは急速に成長している経済大国であり、多くの投資家にとって魅力的な市場です。
しかし、魅力的な部分だけでなく、当然課題も複数あります。
それらを理解し、リスクを適切に評価する必要があります。

現状の課題

  • 人口爆発:
    インドは世界一の人口を持つ国です。急速な都市化と人口増加が進んでいます。
  • 格差:
    貧困層と富裕層の格差が大きく、社会的不平等が存在します。
  • インフラ不足:
    道路、電力、水道などの基本的なインフラが整備されていない地域があります。
  • 官僚制度の複雑さ:
    ビジネスを進める際に官僚的な手続きが煩雑であることがあります。

人口増加による環境への圧力

14億人の人口

インドには14億2577万人の人々がいます。
2023年に中国を抜き、世界一の人口を持つ国になりました。
その後も急速な都市化と人口増加が進んでいます。
ただし、それが資源になるか、負担になるかは今後のインド次第といえます。

また、人口増加により土地利用や資源の圧迫が増加しています。
都市部では道路や住宅の需要が高まり、農地や森林が失われています。
環境への負荷が増すことで、気候変動や生態系の変化が進行しています。


ウォーリは、インドのムンバイ市にある地区。スラム街で知られており、過密状態、不十分な住居、限られた水へのアクセスを特徴とする非公式の集落。
インドのムンバイ市にある地区、ウォーリ。
スラム街で知られており、過密状態、不十分な住居、限られた水へのアクセスを特徴とする非公式の集落。

世界有数の若者人口

インドは世界有数の若者人口を誇ります。
若年人口の増加は、労働力としての潜在性を秘めていますが、若者人口が多いだけで経済が活性化するわけではないようです。
経済成長には”人口の活用”が不可欠であり、適切な政策が求められています。

最近のデータによると、インドの失業率は上昇、特に都市部の若者は就職に苦労しています。
国は若者に投資し、適切な雇用機会を提供する必要があります。

現在インドは、若者に機会を提供することで熟練した労働力を構築しようとしており、地元のスタートアップ企業も持続可能な技術ソリューションに取り組んでいます。

格差

インドは貧困層と富裕層の格差が大きく、社会的不平等が存在します。

  • 人口の約45%が最貧者
    所得格差の拡大により貧困層が一層貧しくなっている。
  • 教育格差
    貧困層の子供たちに教育機会を提供することが課題。
    教育を受けた人々が経済成長に貢献できるため、教育格差の解消が重要。
  • 女性雇用参画割合が低い
    教育水準の向上にもかかわらず、特に女性と農村地域の人々への能力開発ギャップを埋めることが課題。
    それによる労働力創出が今後のインド経済の成長の鍵を握ります。
  • 地域格差
    州ごとに貧富の格差が大きい。
    裕福な地域と貧困地域が隣り合わせに存在している地域もある。

    これらの問題に対処することで、インドの持続的な経済成長を実現することが求められています。

食糧と水の需要増加

人口増加に伴い、食糧と水の需要も増加しています。
農業や飲料水の供給に対する圧力が高まっています。

食糧不足や水不足が一部の地域で問題となっています。

都市化と交通渋滞

都市部では人口密度が高まり、交通渋滞や公共交通の混雑が増加しています。

都市のインフラは急速に整備されてきています。
ですが、まだまだ整備が追いついていない地域もあります。

インド、ラージャスターン州ウダイプールのピチョーラ湖に水が反射するウダイプールの夜の街並み
インド、ラージャスターン州ウダイプールのピチョーラ湖に水が反射するウダイプールの夜の街並み

経済発展と政治情勢

インドの経済発展地域

インドは地域ごとに経済発展度が異なります。
主要都市圏やIT産業の中心であるバンガロール、ハイデラバード、ムンバイなどは投資の機会が豊富です。
一方で、農村部や一部の州は発展途上であり、投資にはリスクが高いです。

政治情勢

インドは多民族・多宗教国家であり、政治的な不安定要因も存在します。
選挙サイクルや政策変更に注意する必要があります。

「自立したインド」を掲げるモディ首相。
当然ながら現政権が永遠に続くわけはありません。
そこにリスクを感じる投資家も多いようです。

官僚制度と規制:

ビジネスを進める際に官僚的な手続きが煩雑であることがあります。
規制改革が進行中ですが、リスクのひとつとして知っておくべきでしょう。

インド経済の将来性

インドは若い人口構成や技術産業の成長などから、将来的にも成長が期待されています。

投資するには、
“短期で大儲けしたい” ではなく、
長期的な視点でインド市場に参入することを検討すべきという意見が多いようです。

とはいえ、インドへの投資は魅力的な機会であることは疑いようがありません
ただし、チャンスとリスクは表裏一体です。

インドの株式は、投資信託でも購入可能です。
また、新NISAを利用しての購入も可能です。

リスクとリターンをバランスさせながら、自分の全資産の一部のみを、慎重に組入れていくのが良さそうです。

美しい島と吊り橋 マナリ、ヒマーチャルプラデーシュ州、北インドに向かう途中。
美しい島と吊り橋 マナリ、ヒマーチャルプラデーシュ州。
インドの街並みイメージ

インドについての前回記事はこちら👇🏻

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