「損切りができない!」
先月買った株が大暴落して、含み損がどんどん増えていきます!
これって、どうにかできないの?
ケントくん、残念なことに株価をどうにかすることはできません。
でも、含み損が拡大していくことは、損切りが上手くできていないことが原因かもしれません。
損切りって、なかなかできないですよね。
「もしかしたら、待っていたらまた上がるかも」って思っちゃう。
では、今回は損切りをしようとする際に陥りやすい
「心理的な罠とその対策」
について、学びましょう。
どうして損切りが必要なの?
「損切りが重要」って、いろいろな本にも書いてあるけれど、どうしてそんなに損切りが重要なの?
簡単にいうと、
- 損失を拡大させないため
- その資金を他の投資機会に回すため(機会損失の回避)
- 心理的ストレスを継続させず、冷静にその後の投資戦略を練るため
の3点ですね。
以下に解説します。
損切りの重要性
- 損失の拡大を防ぐ
損切りは、損失を最小限に抑えるための重要な手段です。
市場が自分の予想に反して動いてしまった場合、損失を確定させることでそれ以上の損失を防ぐことができます。
損切りができないと、損失が膨らみ、最終的には大きなダメージを受ける可能性があります。 - 投資機会の捻出
損切りを適切なタイミングで行うことで、次の投資機会に備えることができます。
※塩漬けになった銘柄を持ち続けるよりも、その資金で上昇しそうな他の銘柄を持った方が利益獲得のチャンスが高いことが多いです。 - ストレスを継続させない
損切りができないと、損失が拡大し、投資全体のパフォーマンスが悪化しやすいです。
そうなると、心理的なストレスが増えて、冷静な判断ができなくなる恐れがあります。
投資初心者が避けるべき心理的な罠とは?
損切りが重要って理屈ではわかってきました。
でも、実際に損切りしないといけない場面では、なかなかできそうにないなぁ。
損切りは、いくら損失を確定する行為とはいえ、少し過剰なほどのストレスがかかることがありますよね。
それには、じつは以下のような心理的な要因が存在します。
まずは、これらを知ることが重要です。
心理的な要因
サンクコスト効果については、損切りできない時間が長ければ更にドツボにハマりそうだね。
「せっかく今までずっと持っていたんだから」と思ってしまいそう。
そのとおり。持ち続ければ続けるほど、売りにくい気持ちになります。
他には、
初心者は経験や情報が不足していることも、これらの心理的要因に影響されてしまう原因のひとつです。
損失回避は本能的な反応
損失回避バイアスは、損失を避けるためにリスクを取ってしまう心理的な傾向を指します。
これは人間の本能的な反応で、投資においては大きな障害となってしまいます。
株価が下落していても、損失を確定したくないという心理から保有を続けることは、この心理的バイアスによるものだと言われています。
損失回避バイアスについては
こちらも参考になります
ぜひご覧ください👇🏻
心理的な罠 を克服するための具体的な方法とは
「損失を必要以上に避けたがるのは、人間の本能だ」ってことか。
じゃあ、それを避けるにはどうすればいいの?
このような心理的バイアスを回避するには
- 自分の心理的バイアスを理解すること
- 投資に関する知識を深めること
がとても重要です。
なるほど。
知識を深めれば、不確定情報や陰謀論、感情論に流されにくくなりそうですね。
自己認識と教育
- 自分の心理的バイアスを理解する
自分がどのような心理的バイアスに影響されているかを認識することが重要です。 - 投資に関する知識を深める
投資に関する勉強を幅広く行うことで、感情に流されずに冷静な判断ができるようになります。
でも、損切りできない理由は分かったけれど、
損切りをする具体的な方法は分からないまま だよ。
では、次は
損切りの具体的な方法
を勉強していきましょう。
初心者でもできる!損切りとリスク管理のコツ
損切りのやり方については
こちらも参考になります
ぜひご覧ください👇🏻
損切の判断はどうする?
※この部分は上の 【株価下落にも慌てない!】投資初心者でもできる対策方法 から一部抜粋して掲載しています。
損切りをするか、しないかの判断はどうすればいいの?
まず大切なのは、エントリー(購入)するときに、
- どこを損切ラインにするのか?
- いくらを利確(利益確定)目標にするのか?
を決めておくことが重要です。
完全に感情を無視できるのは”達人の域”です。
なので、こうすることで、感情に囚われる影響を少なくできるでしょう。
もし決めていなかった場合、どうすればいい?
「今の水準ならエントリーするか?」
をひとつの基準にすると、わかりやすいですよ。
「自分がいくらで買ったか?」は、一旦忘れて考えるのが胆です。
※抜粋ここまで
損切りルールの決め方 と 守り方
損切りするラインはどんな風に決めればいいの?
「絶対こうするべき」という決まりはないのですので、自分に合ったやり方を見つけていくのが良いです。
まずは、いくつか例を紹介しておきますね。
- 購入価格の〇パーセント下落したら損切、〇パーセント以上 上昇したら利益確定の準備と決める。
その際は、必ず損小利大になるように考える。
※損切ラインよりも、利益確定(予定)価格の方が高くなるようにする。
例えば、5%下がったら損切、10%上がったら利確 など。
トレードする期間や、銘柄の特性によって考える。 - チャートを見て、下値抵抗線がどこにあるかを考える。下回ったら損切り。
※利益確定ラインも考えて、もし損切ラインの方が幅が広くなるようなら、そのトレードは実施しない方が良い。 - 上値抵抗線を抜けたらエントリー。その後は、そのラインが下値抵抗線となるので、そのラインを損切ラインとする。
など、決め方はいろいろ。
最初の〇%で決めるやり方以外は、チャートの見方を覚えないとだね。
トレードには、チャートの勉強は必須です。
少しずつ覚えていきましょうね。
損切りルールは、守ることが難しい
事前に損切りのルールを設定するのは、それに従うことで、できるだけ感情に左右されない投資を行うためです。
もっとも大切なのは「ルールを守ること」。
ですが、実際は、なかなか難しいものです。
決めた損切りラインを割ってしまっても、
「もうちょっと待てば戻るかも…」
と思って、売らずに待ってしまうんですよね。
そのとおり。
たしかに価格が戻る場合もあります。
ですが、損切りラインを決める際には、ある程度下落したところをラインにすることが多いはずです。
なので、決めた損切ラインを割った時点で、下落トレンドに入る、もしくはすでに入っていることが多いです。
つまり、このタイミングが地獄の入口となることが多いのです。
こ、こわい!
ちゃんと損切りするようにしよう。
自分がいくらで買ったかは、その銘柄の価値には関係ない
でも、やっぱり損が出ている銘柄は、損を確定させたくないのが本音だよなぁ。
気持ちは身に染みるほどよくわかります。
ですが、下がってしまった銘柄はすでにその価値しかないことを認めることがとても大切です。
例えば10万円で買った銘柄が、2万円下がってしまい、いまは8万円になってしまったとします。
悲しい例だね。
そう。悲しい。泣けてくる…。
ですが、「10万円で買った銘柄が、2万円下がってしまった」
というのは、自分だけの状況に関することで、この銘柄の価格とは全く関係がありません。
8万円の銘柄は、8万円でしかないのです。
この事実に気が付かなければいけません。
「2万円下がってしまった」という感情に左右されて、意外とこのことに気が付けない人が多いのです。
自分の状況は分けて考えなければ、冷静に判断できないってことか。
そのとおり。
もし同じ8万円で、上昇トレンドに入りそうな銘柄があったら、この8万円を期待できる銘柄に使うべきなのは、言うまでもありませんよね。
そうやって、チャンスを広げていきましょう。