投資において、産業の知識を持つことは非常に重要です。
トレンドの産業にどのようなものがあるのかを知ると、世界の秘密が少しわかるかも!?
投資テーマ <半導体>
今回は半導体についての解説です。
ケントくん、ユウトくん、半導体について、事前に調べてくれたものを発表してもらえますか?
はい。
まずはこれから行きます。
半導体とは何か?
いまや生活に不可欠なスマートフォンやコンピュータを動かすためのCPUやメモリ、テレビの画像処理用IC(集積回路)。
これらの電子機器にはICが多く搭載されています。
このIC(集積回路)は、複数のトランジスタやダイオード、その他の素子を1つのチップに集積したものです。
これらのICは半導体から作られており、高度な機能を実現しています。
半導体は、電気信号を制御するための素材として使用され、これらの素材がなければ、電子機器は動作しません。
半導体は なぜ必要?
集積回路(IC)の材料である、トランジスタとダイオード。
半導体は、そのトランジスタやダイオードを作るために必要な材料です。
トランジスタは電子機器のスイッチングや増幅に使用され、ダイオードは電流の一方通行を制御します。
トランジスタは、 論理回路を構成するための電子部品としては最も普及しており、集積回路の多くは微細なトランジスタの集合体です。
CPUやMPUに内蔵されているトランジスタの数は、今ではひとつのチップに700億個以上のトランジスタが搭載されている製品もあります。
これらの素子は半導体から作られており、電子機器の基本的な動作に不可欠。
半導体は、電子機器の製造に欠かせない素材です。
なぜ半導体関連企業に投資が集まっているの?
「エレクトロニクス産業」
についての解説です。
エレクトロニクス産業の成長
半導体は、エレクトロニクス産業の成長に大きく寄与しています。
新しい技術や製品が登場するたびに、半導体の需要が高まっています。
例えば、
- 5G通信、
- 人工知能、
- 自動運転
など、近年トレンドになっている分野で半導体は重要な役割を果たしています。
最新技術は国力をも左右する!?
これらの最新技術は、企業のみでなく今後の国力も左右するほど重要性を持ってきました。
当然、世界各国が半導体へ国策として資金を投下し始めています。
- アメリカは半導体の経済的・安全保障的重要性を認識しており、自国の半導体生産体制を強化しています。
- 台湾のTSMC(台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー)は世界大手であり、世界中から投資が集まっています。日本でも熊本に工場ができたことは記憶に新しいです。
- 日本の半導体市場は再び成長軌道に回帰しています。
日本政府は半導体の生産加速に向けて1.9兆円を支援しています。
半導体関連の 急成長企業
世界で急成長している企業について調べました。
TSMC(ティー・エス・エム・シー)
TSMC=台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー
1987年に設立された世界最大の専業半導体ファウンドリ。
※ファウンドリ=受託製造企業
創業とビジネスモデル
TSMCは、半導体専門のICファウンドリビジネスモデルを創設した企業。
1987年に設立され、世界中の顧客とパートナーに向け、プロセステクノロジーと製品設計を可能にするエコシステムを提供しています。
事業展開
TSMCは、半導体産業において世界的な役割を果たしており、その成長は今後も期待されています。
NVIDIA(エヌビディア)
アメリカの急成長企業NVIDIAは、AIの開発などに必要となるGPUで高いシェアを持つ、世界的に有名な半導体企業です。
マグニフィセント・セブンの一角で、現在アメリカの株価を左右するほどの影響力を持つようになりました。
マグニフィセント・セブンとは
「マグニフィセントセブン」は、アメリカのテクノロジー企業7社を指します。
これらの企業は、革新的な技術と圧倒的な市場支配力を持っており、米国株式市場に新たな潮流を生み出しています。
以下に「マグニフィセントセブン」の構成銘柄と特徴を解説しますね。
アップル (Apple)
スマートフォン、コンピュータ、ウェアラブルデバイスなどの製造・販売で知られています。
iOSエコシステムと高い顧客ロイヤルティを持っています。
アマゾン (Amazon)
電子商取引、クラウドサービス、ストリーミングメディア、AI技術など幅広い分野で活躍しています。
プライム会員制度やAlexaなどが人気です。
アルファベット (Alphabet / Google)
検索エンジン、オンライン広告、クラウドサービス、自動運転技術などを提供しています。
Googleは世界最大の検索エンジンであり、YouTubeも傘下にあります。
メタ (Meta / 旧Facebook)
ソーシャルメディアプラットフォームのFacebook、Instagram、WhatsAppを運営しています。
また、仮想現実(VR)や仮想通貨にも注力しています。
マイクロソフト (Microsoft)
オペレーティングシステム、クラウドサービス、ビジネス向けソフトウェアなどを提供しています。
Windowsやofficeを知らない人は少ないでしょう。
Azureクラウドプラットフォームは急成長しています。
エヌビディア (NVIDIA)
半導体企業で、GPU(グラフィックス処理装置)を開発しています。
AI、自動運転、ゲームなど幅広い分野で活用されています。
テスラ (Tesla)
電気自動車メーカーで、自動運転技術やバッテリー技術にも注力しています。
Elon Musk氏がCEOを務めています。
これらの企業は、AI技術や自動運転技術などを通じて、世界の未来を変える可能性を秘めています。
マイクロソフトとOpenAI
マイクロソフトと、ChatGPTで知られるOpenAIとの関係性についても重要なので、少しだけ解説しておきます。
近年、生成AIが世界に広まったのには、このニュースが大きな影響を与えました。
投資とパートナーシップ
- マイクロソフトは、OpenAIに対して100億ドル(約1.3兆円)の巨額投資を行っています。
- この投資は、ChatGPTなどOpenAIのAI技術を活用し、自社プロダクトに統合することを目的としています。
- すでにマイクロソフトは2019年に10億ドルを投資し、OpenAIのAIをOfficeなどに活用しています。
Azureとの連携
- マイクロソフトとOpenAIは、新たなAzure AIスーパーコンピューティング技術を共同で開発しています。
- OpenAIは自社のサービスをMicrosoft Azure上に移行し、AI技術の開発を進めています。
検索エンジンの強化
- マイクロソフトは、OpenAIのAI技術を活用してBing検索エンジンを大幅にアップグレードし始めています。
- ChatGPTやDALL-E2などのAIモデルを活用し、Bingの精度を向上させることを目指しています。
SOX指数
半導体の株価を表す、株価指数ってあるんですか?
SOX指数という、半導体の株価指数があります。
以下にまとめておきますね。
どんな銘柄が含まれているか見るだけでも参考になりそうだね。
「米国に上場している企業」なので、ほとんどアメリカ企業ですが、
などの大手企業が含まれているのも注目ですね。
日本の半導体株価の指数
日本の半導体株価の指数はないんですか?
日本には、日本の半導体株価指数として、
「日経半導体株指数」があります。
東京証券取引所に上場する半導体関連銘柄のうち、時価総額が大きい30銘柄で構成されています。
素材関連の銘柄も対象とされていて業界の動向を見るのにとても参考になります。
こちらも、含まれている銘柄を見るだけで勉強になりそうですね。
なぜ目立つトレンドではなく、半導体に投資が集まるのか?
半導体そのものが重要であることは疑いようがありません。
投資を考えるうえで重要なことは、
「なぜ”AI、自動運転など目立つトレンド”ではなく、半導体にここまで投資が集まるのか?」
です。
考えてみましょう。
言われてみればそうですね。
いくら重要なものとはいえ、
なぜ材料である半導体にこんなに注目が集まるのか不思議です。
AIや自動運転はこれから発展していき、実用化されていく分野です。
このような新技術は大きく進化し、広く普及することが期待されていますが、あくまで未来のこと。
この先どうなるかは分かりません。
「未来に絶対はない」っていつも言うもんね。
ただ、この先開発はどんどん進みます。
その開発過程で、半導体は間違いなく消費されていくでしょう。
同じ「不確実な未来」でも、
実現する可能性が高いってことですね。
そのとおり。
これら新技術の未来がどうなっても、半導体市場はほぼ間違いなく大きな利益を上げます。
なので、ここまで投資資金が集まるのです。
投資は連想ゲーム? 重要なのは想像力!
なんだか、連想ゲームみたいだね。
投資を考えるうえで重要なのは想像力。
「AIや自動運転がこれからの未来を作る」と考えた場合、当然それらに人気は集まります。
重要なのは、
その過程で利益を上げるのが何なのか?
を考えることです。
それらをいち早く察知して、人より早くチャンスを掴みに行く。
これを考えることが投資の醍醐味です。
なるほど。おもしろいですね。
そして、これらのセンスを磨く過程で世界のことを深く考えられるようになっていきます。
世界の秘密に近づけるような感じがして、少しワクワクしませんか?