投資をするにあたりNISAの活用は不可欠です。
今回はNISA(新NISA)についての解説。
NISA口座のメリット、デメリットとは?
NISAニーサ口座について解説
最近ニーサ、ニーサって聞くけれど、あれってやった方がいいんですか?
なんだか初心者には難しそうだけれど。
そうですね。投資をするにあたりNISAの活用は不可欠とも言えます。
それでは、今回はNISAについて解説しますね。
NISAってなに❓
NISAとは、日本語では
“少額投資非課税制度”
のことをいいます。
この制度は、
“NISA口座(非課税口座)” で一定の金額までの投資に対する利益が非課税となるものです。
個人が自己の資産形成を行うための支援策として導入されました。
NISAの細かい説明はここを開いてね
“少額投資非課税制度” = NISA
NISA = “Nippon Individual Savings Account”の略
日本語では”少額投資非課税制度”のことをいう。
もともとはイギリスのISA(Individual Savings Account)がモデルで、これの日本版、 つまりN(NIPPON)をつけたのがNISA。
“NISA口座(非課税口座)” で一定の金額までの投資に対する利益が非課税となる。
個人が自己の資産形成を行うための支援策として導入された。
非課税ってどういうこと?
それってどうお得なんですか?
非課税とは、つまり税金がかからなくなるということです。
通常であれば、投資、つまり株取引や投資信託などで利益が出ると20.315%の税金が課せられます。
20.315%って、なんか細かい数字だなぁ。
ほぼ20%なので、約20%を税金で引かれると覚えればOKです。
たとえば株の売買で10万円の利益が出た場合、10万円×20%で2万円は税金を引かれます。
つまり、10万円儲かったと思っても、手元に残るのは8万円ということになります。
えっ、そんなに引かれるの?
20%って実際の金額にすると、思っていたより大きく感じますね。
NISA口座を利用すれば利益に対して非課税。
つまり20%の税金を引かれなくなるということです。
おお!すごいじゃん!
ポイント
NISA口座を利用すれば利益に対して非課税。
約20%の税金を引かれなくなる。
(20.315%の税内訳 = 所得税15.315%+住民税5%)
2023年までのNISAは投資金額の上限が低かった
2023年までは、NISA口座で投資ができる年間上限金額が違いました。
1年間に投資できる上限は、
- 一般NISA口座は120万円
- つみたてNISA口座は40万円
このどちらかの枠を選択して、投資した商品に対する利益や配当金、分配金が非課税でした。
120万円って大きいけれど、上限があるのは残念ですね。
しかも、非課税で運用できる期間にも制限があり、
- 一般NISA口座は5年間
- つみたてNISA口座は20年
が上限でした。
積立で長期投資を考えたいのに、一般NISAでは期間が短すぎるし、つみたてNISAは枠が少なすぎるね。
そうなんです。
ありがたい制度ではありましたが、少し中途半端であることは否めませんでした。
これが2024年から改善され、一気に拡充されました。
それが今話題になっている”新NISA”ってことか。
2024年からの新NISAとは❓
新NISAになり、メリットがとても大きくなりました。
改善されたメリットは大きく3つ。
1️⃣ 非課税保有期間の無期限化
新NISAでは、非課税保有期間が無期限となりました。
これにより、長期的な資産形成を目指すことが可能に。
いつもおすすめしている
“長期” “積立” “分散”
が可能になりました。
2️⃣ つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
新NISAでは、
- つみたて投資枠(年間120万円)
- 成長投資枠(年間240万円)
を併用することが可能です。
これにより、最大で年間360万円まで投資することが可能になりました。
3️⃣ 非課税保有限度額は全体で1,800万円
新NISAでは、非課税保有限度額が全体で1,800万円となりました。
そして、なんと枠の再利用が可能です。
枠の再利用ってなに?
枠の再利用ってどういうこと?
枠の再利用とは、1,800万円の枠すべてを使い切っていても、一部を売却すればその売却した枠が翌年度に復活するというもの。
たとえば、
300万円の投資信託を購入していて、それを500万円で売却したとします。
この場合200万円分は利益(非課税)ですね。
売却することで購入額の300万円分は枠が空いて、翌年度に再度利用することが可能になる。
というものです。
すごいじゃん!
っといっても1,800万円って気が遠くなる金額だね。
オレにはあまり関係ないかもなー。
初めはそう思うかもしれません。
でも、地道に長期で積み立てをしていくと、1,800万円は案外夢の金額ではありません。
今は遠く感じられる金額かもしれませんが、長期で積み立てを行っていると現実的に貯まる金額だと思って大丈夫です。
そのときに、この枠の再利用が活きてくると思います。
そっか。
まずは1,800万円を目標に地道にがんばろうと思います。
結局、NISA口座って作った方がいいってことですね。
その通りですね。
正直なとこと、私は投資をするにあたり”NISA口座を作らない”という選択肢は、ないと思います。
NISAまとめ
1️⃣ 非課税保有期間の無期限化
長期的な資産形成を目指すことが可能。
2️⃣ つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
つみたて投資枠(年間120万円)
成長投資枠(年間240万円)を併用可能。
最大で年間360万円まで投資可能。
3️⃣ 非課税保有限度額は全体で1,800万円
非課税保有限度額が全体で1,800万円。
枠の再利用が可能。
NISAのデメリット
NISAにはデメリットはないの?
NISAにも、ほぼ唯一ともいえるのデメリットがあります。
それは、「損益通算」と「繰越控除」ができないこと。
これは少しややこしいので、以下に解説します。
損益通算
特定口座1では、利益と損失を合算して税金を支払います。
たとえば、
特定口座で取引を行い、A証券で10万円の利益が、B証券で5万円の損失が確定した場合、
これらを合算して5万円の利益として課税されます。(税率は約20%)
この、複数口座を合算して計算することを損益通算と呼びます。
- 特定口座(課税口座。NISA以外の取引に使う口座と思って、ひとまず大丈夫です。) ↩︎
繰越控除
この利益と損失の合算は、1月~12月までの1年ごとに計算されます。
ただし、合算した損益が”損”になった場合、翌年以降最長3年間にわたり繰り越すことができます。
これを、繰越控除と呼びます。
NISA口座は、損失が損益通算されない
NISA口座(非課税口座)では、利益も損失も損益通算できません。
例えば、NISA口座で10万円の利益と5万円の損失が確定した場合、利益は非課税となりますが、損失は損益通算されません。
つまり、なかったものとして扱われます。
そのほかには、
デメリットとして元本割れの可能性があげられることもありますが、これはNISAのデメリットではなくて、投資すべてにおけるリスクです。
当然ながらNISAでも元本割れのリスクは存在します。
大切なのは、いつも解説をするように”リスクとリターンのバランス”です。
「”必ず儲かる投資”はサギだと思え」ってことだったよね。
いろいろとわかってきました。
ぼくも新NISA口座をつくる準備を始めよっと。
NISA口座も通常の証券口座と同様に、証券会社や金融機関によって取り扱い商品数に差があります。
取扱商品などをよく調べたうえで、どこの金融機関で口座を作るか検討しましょうね。
※💁🏼♂️詳細な情報や最新の制度変更についてはご利用の金融機関や証券会社に直接ご相談ください。