投資用語がサクッとわかる
【さくっと解説】シリーズ
PBRとは?

PBRは「株価純資産倍率」と呼ばれます。
企業の株価と純資産の比率を示す指標です。
PBR = Price Book-value Ratio の略語
企業が保有する資産価値から見て、現在の株価が適正水準なのかを判断する指標です。
PBRは以下のように計算します。


PBRが1倍であれば、株価と会社の資産価値は変わらない。
数値が高ければ資産価値に比べ株価が高く評価されていることから「割高」、
低ければ「割安」
とされているんだったよね。
PBRの適正値

この計算式で示される数値は、企業が保有する資産(借金など負債を差し引いた純粋な資産)に対し、現在の株価がどれだけ割高または割安であるかを意味します。
基本的に、PBRが1以下であれば、企業の市場評価がその保有資産よりも低い、すなわち「割安」
と見なされる可能性があります。
初めて投資する方でも理解しやすいシンプルな指標です。
※投資初心者は「PBRは低い方が割安」と覚えましょう。

相場が下落している時には、PBR1倍が株価の下限として意識され、1倍を下回ると割安と判断されることが多いです。
PBRが1倍未満というのは、企業解散時にもらえる資産より安い値段で株価が買える状態となります。
これは割安と言えますが、その企業の魅力が低いことの裏返しでもあります。
日本ではPBRが1倍以下の企業がいまだに多数あります。
これは他国から見ると少々異常なことで、PBRが低すぎるということは利益を企業内に蓄えすぎていて、成長のための投資や株主への配当での還元が軽視されているともみなされます。

そっか。
1倍以下ならいいってことでもないのか。
PBRは帳簿上の純資産が用いられます。
そのため、帳簿上の価値と実質的な資産に差異が生じている場合、時価を反映させた数値にはならないため注意が必要です。
たとえば、商品などの在庫、土地、建物など帳簿上での価値と、現実にそれを現金化したときの価値は必ずしも一致しません。
地銀株など構造的に成長が期待しにくい業種では恒常的に1倍を下回り続ける場合もあり、PBRが1倍以下であっても、その会社の株価が必ずしもすべて割安と断定はできません。
PBRを使うメリット
PBRの魅力は、そのシンプルさと実用性にあります。
まず第一に、株価が企業の純資産に対してどれだけ評価されているかが一目で分かるため、企業価値の割安度を直感的に把握することができます。
また、計算自体が非常にシンプルで、必要な情報も決算短信などで容易に入手可能なため、投資初心者にとってもストレスなく取り組むことができます。
たとえば、ある企業の株価が500円で、一株あたりの純資産が600円の場合、PBRは約0.83となり、理論上は割安と判断できます。
実際の投資では、PBRの計算を自分でしなくても、証券会社のWebサイトなどで情報が簡単に手に入ります。
PBRが何を意味しているのかを知っていれば、簡単に活用することができます。
PBRは、投資初心者にとって非常に扱いやすく、かつ有用な指標です。
正しい知識と活用法を身につけることで、「割安株」を選ぶことへの助けになります。
もちろん、PBRだけで投資判断をするのは早計なので、他の指標や市場の動向も常にチェックして、総合的な判断をしていくことが大切です。

PER、EPSとか他の指標や、マクロ経済指標とも組み合わせて考える必要があるっていうことだね。
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