投資額が2倍になる期間を見積もる際には、「72の法則」が便利です。
この法則を知っていれば、資産がどのくらいの速さで増えるかの大まかなイメージがつかめます。
複利を活用することを前提として、資産運用の目標設定に役立てることができます。
🧙🏼♀️投資額はいつになったら2倍になるの?
後半では、シャープレシオについても解説します。

今日は投資における「72の法則」を解説します。

72の法則!?
72個の法則ってこと?
それ覚えるの無理じゃない?

先生、あんたは鬼か!鬼なのか!?

そういう意味ではないですよ。
72の法則とは、投資した金額が2倍になるまでの期間を見積もる公式です。
これは複利を利用することを前提に計算します。

また複利か。
よく出てきますね。

投資では、それくらい複利の力が重要なのです。
NISAが始まり投資している人が増えていますが、以前も説明したように、複利の力を利用するには時間が重要になります。
その時間がどのくらい必要になるかを簡単に計算する方法が72の法則です。

そっか。じゃあ、どんな計算かこれから教えてくれるってわけね。

そのとおり。
「72の法則」とは、72を投資の年間利率で割ることで、投資額が2倍になるまでのおおよその年数を計算できるというものです。

ん、んん??

例えば、運用する年利が年利3%の場合、「72÷3=24」となりますね。
これで投資金額が2倍になるまでに必要な運用年数は約24年であることが分かります。

おお、意外と簡単ですね!

先ほども説明した通り、この法則は複利運用を前提としています。
🍔何もしないと資産は目減りする!?

でも24年もかかるのか。
なんだか長いね。

そうですね。
でも、定期預金ではどうかを考えてみましょう。
たとえば私が利率0.01%で定期預金したと考えた場合、2倍になるまでの年数を計算すると、
72÷0.01=7,200
なんと7,200年もかかるんです。
どう考えても、わたしはこの世にいませんね。
さらに、日本を含めて世界的に、適度なインフレを目標にしていて、その値は2%前後とされています。
これでは資産価値が毎年目減りしてしまいますよね。

毎年自分の持っている貯金の価値が下がるってことか・・・。

そのとおり。
定期預金が悪いわけではありませんが、お金に関する知識をもっていないと将来自分の資産を増やすことができないどころか、保つことさえできなくなります。
マネーリテラシーとは?

なるほど。
最近マネーリテラシーが必要とかいわれているのはそういう内容も含むのか。

マネーリテラシー??
なにそれ。

マネーリテラシーとは、“金融や経済に関する知識や判断力”のことです。
専門家を目指すのでなければ、そんなに難しい知識は必要ありませんが、基本的な知識は必ず必要になります。
投資で複利を利用するためには、時間がとても重要です。
なので皆さんが将来幸せになるように、少しでも早くマネーリテラシーを身に付けるキッカケを作れるように、このような授業を始めたんですよ。

そうですね。
確かに知っておいて損はなさそうです。
🪙目指す年利は何%?楽しみながら投資する。

はなしを戻すと、年利は債権では2~3%程度、株では6%~8%程度を目標にするとよいでしょう。
これを組み合わせて、だいたい6%前後を目標に考えておきましょう。
株の部分で少しだけアクティブファンドや個別株を入れるのもよいですが、メインはインデックスファンドがおススメになりますね。

なんで、少しだけアクティブファンドを入れるといいのさ。
全部インデックスでもいいんじゃないの?

全部インデックスファンドにするのもよいですし、むしろおススメです。
ただ、私が少しだけアクティブファンドを入れるのをお勧めする理由それは・・・。

それは?

ズバリ、楽しいから!

えぇ!それだけ!?

そのとおり。それだけです。
ただ、この楽しいということはとても大切なことです。
経済的自立でFIREを目指すにしても、資産運用の知識は必要不可欠。
無数にあるアクティブファンド、もしくは個別株の中から良質だと思うファンドを自分で選んで投資する。
このことが経済に興味を持つきっかけになって、いろいろと勉強をするようになる人がとても多いです。
そうなると、たくさんの知識がつきますし、毎日チャートを見る。
その積み重ねが経験になります。
たとえ失敗しても少額であれば、それは自分にとって次につながる財産になると私は思います。

なるほど。
オレも少しだけ挑戦してみようかな。

ただし、ギャンブル性が高いものはおススメしません。
あと、”資産のうち少しだけ”という部分に注意してくださいね。
🔎シャープレシオってなに?

選ぶときは、口座を作った証券会社で、各ファンドのパフォーマンスがみれると思いますので、見てみましょう。
一番わかりやすい指標はシャープレシオというものですよ。

シャープレシオ?
なんか電卓みたいな名前だね。

この指標は、考案したウイリアム・シャープという人の名前から付けられています。
シャープレシオとは、投資のリスク(ばらつき)に対するリターンの大きさを示す指標のこと。
この数値が高いほどリスクを取ったことによって得られた超過リターンが高いことを意味します。

つまりは、“効率よくリターンがとれたかどうか”っていうことですか?

そのとおり!よくわかりましたね。
ファンドを比較する際に、同じリスクならどちらのリターンが高いかを考えるときに役立ちます。
ちなみに、シャープレシオは1以上であることが一つの基準とされていますよ。